2010年1月23日
1月23日
▼自分は近頃恐ろしく気持ちが楽になった。これは年齢の加減かもしれんが、一ツには「如何にして生くべきか?」について考えることをやめたからだ。つまりこの何十年かというもの、僕はそんなことばかり考えてくらして来たのだ。単に「如何にして生くべきか?」ではなく「如何にして己れを忠実に、正しく生きるべきか?」ということについてだ。散々(さんざん)パラ考えぬいた揚句、面倒になったのでダダイズムという奴を発明(しかしこれは本家がいる)したのだが、それがまた一ツの重荷になってしまった。そうして未だに僕はダダイストにされている。なんと命名されてもだが僕には一向気にならん。それからニヒリスト。
辻潤『風狂私語』